ダイエット中でも、美味しいスイーツが食べたい……という気持ちは誰にでもあるもの。しかし簡単に誘惑に負けるわけにはいきません。そんなときは、ダイエットの基本に立ち返って、素材を吟味。ダイエットに向いた素材や、ダイエット中にも必要な栄養素をスイーツに採り入れたり。素材の代替を探すことも、大事なポイントです。
例えば、ゼリーは、一般的には、動物の皮や獣を煮た抽出液を乾燥させた「ゼラチン」を凝固剤に用いますが、同じ凝固性をもつ「寒天」なら、テングサなどの海藻を原料としているため、カロリーはほとんどなし。しかも、100g中80g以上が水溶性の食物繊維で、腸のお掃除を助けるので、ダイエットには最適です。
このほか、例えば甘み成分(糖分)なら、通常はグラニュー糖を用いるところを、はちみつやメイプルシロップ、黒糖に変更。カロリーだけでなく、カリウムなど、ミネラル類に注目して、ダイエット中に不足しがちな栄養素を採るように心がけてください。もちろん、さいの目切りした寒天・赤えんどう豆・黒蜜でつくる伝統的和のスイーツ、「みつまめ」も、ミネラルを補完してくれる、ダイエットに最適の食品です。
糖分の食品名 | エネルギー (kcal) |
ナトリウム (mg) |
カリウム (mg) |
カルシウム (mg) |
マグネシウム (mg) |
鉄 (mg) |
---|---|---|---|---|---|---|
グラニュー糖 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.0 |
はちみつ | 65 | 2 | 3 | 0 | 0 | 0.2 |
メイプルシロップ | 54 | 0 | 48 | 16 | 4 | 0.1 |
黒糖 | 35 | 5 | 220 | 48 | 6 | 0.9 |
※大さじ1杯あたり。資料:「栄養成分ナビ」より。
寒天には、棒寒天、糸寒天、粉寒天などがありますが、ゼリーをつくるのに扱いやすいのは、粉寒天。みつまめ用の甘みなしの寒天なら、1%(水300ccにつき3g)を基本に、鍋で加熱して溶かし、バッドなどで冷やし固め、食べる直前にさいの目切りにするだけ。黒蜜を手づくりする場合は、同量の黒砂糖と水を鍋に入れ、しばらく放置してなじませてから火にかけ、15分ほど煮詰めればできあがりです。
今回は、果汁100%のジュースとフルーツのゼリーをつくってみましたが、牛乳とアーモンドパウダーの杏仁豆腐、こしあんの水羊羹もほぼ同じ要領。またスイーツでなくても、下処理した野菜や鶏肉、海老などを型に入れコンソメを冷やし固めるアスピックゼリー(ゼリー寄せ)、しいたけや鶏肉を出汁で煮てつくる醤油味のにこごり、スープにとろみをつけたいときなど、使い途も多様です。固まり具合など、寒天の性質さえ覚えてしまえば、あっけないほど簡単。ぜひ試してみてください。