お子さんが勉強する 環境づくりの家って?  お子さんが家にいる時間が長い、春・夏・冬の長期休暇。お子さんが勉強する環境づくりに、何か工夫されていますか?

自室でわが子は何をしている?

  最近、アイランドキッチンを導入するお宅、また、リビングを通らずに階段に行けないつくりのお宅が増えています。これは、お子さんが自室に引きこもってしまわないようにとの配慮。リビングが家の中心にあって、家族のコミュニケーションが絶えず行われるように、という狙いがあります。
 このことは、お子さんが勉強する環境づくりにとっても大切なこと。間違いなく言えることは、「自室をブラックボックスにしてはいけない」ということ。
 自室には、ベッドがあったり漫画本やオモチャがあったりします。
 お子さんが、「勉強するから」と言って、部屋に入ってしまった後、それだけで安心するのはとても危険なことなのです。
 大人だってそうではありませんか?
 部屋にベッドがあったら、つい、ベッドに横になってしまったり、ちょっとのつもりで別のことに手を出してしまい、気がついていたらずいぶん時間が経っていたり。
 お子さんを勉強漬けにする必要はもちろんなく、親の目の届くところで、決まった時間、しっかり集中して勉強するメリハリが大切なのです。
 子どもはほめて育てた方がいいといいますが、親がきちんと見ていてくれたら、お子さんは喜んで勉強するもの。「今日も、勉強、頑張ったわね」とほめてやりましょう。継続すれば、いずれ、自分から進んで勉強するようになります。継続し、習慣化することが大切なのです。

リビングから延びる開放的な階段

リビングから延びる開放的な階段を取り入れる家が最近、増えています。家の中心はリビング。引きこもり対策にも役立ちます。

アイランドキッチンの福田さん宅

以前、「素敵なお宅拝見」のコーナーでご登場いただいた福田さんのお宅もアイランドキッチン。勉強スペースとしても、テーブルは十分すぎる広さがあります。

 わが家は、アイランドキッチンにしていない、などと嘆く必要はありません。お母さんが家事をしているそばで、居間のテーブルで勉強させればよいのです。
 また、家事で忙しいから、子どもの勉強をずっと見てなんていられない、などという必要もありません。むしろ、ずっと見ているのは考えもの。「お母さん、これって何だっけ?」と、勉強に集中せず、ついついお母さんに話しかけてしまうからです。そうなると、形は勉強でも、自分で考えようとしていないから、結局、何の役にも立たないのです。
 子どもに勉強させて、自分はテレビのワイドショー、というのは問題ですが、目の届くところで勉強させ、お母さんはお母さんでふだん通りに家事をやっていればよいのです。
 騒々しくさえなければ、机やテーブルさえあれば、どこだって子どもにとっては勉強部屋になるもの。大切なのは、放任しないこと。自分が頑張っている姿をちゃんと見ていてくれる、そしてほめてくれる、ということが大切なのです。
 これは、省エネ上もありがたいお話。暑い夏、家族が集まるリビングダイニングだけ、クーラーを効かせればよいということにもなります。ぜひお試しください。