夏はなぜ、流れ星がよく見える?

流れ星がいつどの方角に見られるかは あらかじめわかる

 流れ星の正体が何か、ご存じですか?
 それは、宇宙にただよっているチリのようなものです。チリが地球の大気圏に突入すると、落下して、大気との摩擦によって燃え、光を放ちます。
 地表にたどり着くまでに燃え尽きてしまうものが流れ星、燃え尽きず、地表に落下するものが隕石。大きさに違いこそあれ、基本的には同じです。
 街の明かりが明るくて、少ししか星が見えない最近は、星空を眺める人はそう多くないかもしれません。
 注意して空を眺めていなければ、流れ星なんて、そうそう簡単に見つからないでしょう。生まれて一度も流れ星を見たことがないという人の方が多いのではないでしょうか。
 しかし、その気になれば、流れ星を見るのは、それほど難しいことではありません。それは、流星群といって、特定の時期に、特定の方角に沢山の流れ星が見られることが、あらかじめわかっているからです。
 最初に、流れ星の正体は、宇宙をただよっているチリのようなものだと書きました。
 このチリを落としていく天体、それは彗星です。彗星(流星群の母彗星といいます)の軌道と地球の軌道が交わるところ、そこがチリのたくさん落ちているところというわけです。

お盆の時期には 一時間に数十という流れ星が!

夏には、3大彗星群のひとつ、ペルセウス座流星群があります。
 ペルセウス座流星群は、スイフト・タットル彗星が母彗星。過去には一時間に4800もの流れ星を降らせたという記録も残っています。
 7月20日頃から8月20日頃まで、北の空、カシオペアの隣にあるペルセウス座周辺から流れ星が観測できます。極大は、8月12日の20時頃。1時間に30縲鰀50の流れ星が降るはずです。極大の時期以外は、数個降るくらいなので、あまり期待しない方がいいかもしれません。
 ペルセウス座流星群は、明るく、流れ星の軌跡が残ることもあるのが特徴。薄曇りや月明かりの夜でも見られるのがありがたいところ。年間最大の天体ショーに挑戦してみてはいかがでしょうか。

一生に一度は 雨のような流れ星を見てみたい!?

 彗星は、一定の周期で太陽の周りを公転しています。有名なハレー彗星だと、その周期は76年です。
 流れ星の母彗星も、同じように長い周期で太陽の周りを公転しているわけですが、母彗星が通った直後の方が、たくさんのチリ(流れ星の元)が落ちていることはおわかりいただけると思います。地球が何年もそのチリを流れ星として消化(?)して、だんだん流れ星の数は少なくなっていくのです。
 だから、母彗星が通過した後は、大流星雨が見られる可能性大。現在は数個しか流れ星が期待できないしし座流星群などは、かつては、三大流星群の一つに数えられ、数千、数万という雨のような流れ星を降らせたこともあるのです。
 母彗星が近づいて、たくさんの流れ星が期待できるときは、新聞や雑誌などで大きく取り上げられるので、しっかりアンテナを巡らせて、雨のような流れ星を一生に一度は見ておきたいものですね。

→流れ星情報はこちら
http://www.nms.gr.jp/nmsshowr.html