Vol.2 讃岐うどん埼玉で味わえる、日本三銘うどんのひとつ

 秋田の稲庭うどん、名古屋のきしめんとともに、日本三銘うどんのひとつに数えられるのが、四国名物の讃岐うどん。コシの強さとつるつるっとした滑らかな口当たりが人気です。
 最近は首都圏にも本場の製法で作られた麺を出す店が増え、手軽にその味を楽しめるようになってきました。
 そもそも“讃岐”とは四国香川県の旧国名であり、この地方で作るうどんを讃岐うどんといいます。温暖小雨な香川県の気候は、小麦栽培や塩づくりに適しているだけでなく、四国山脈から湧き出る水は“讃岐の名水”と謳われる上質な水。うどんの主原料となる小麦粉、塩、水すべてが揃う土地であり、この地でうどん文化が育まれたのはごく自然のなりゆきでした。地元の人に愛され続けてきた讃岐うどんは、やがて全国区の人気者となっていったのです。
 「本格的な讃岐うどんが川越で食べられる」と、うどん通の間でも評判の店・大手前の店主である木内さんも、讃岐うどんの魅力は「コシの強さと喉越しのよさ」と語ります。木内さんは、麺の魅力を存分に引き出すために素材から吟味し、現在の味にたどり着いたと言います。
 讃岐うどん特有のコシと歯ごたえは、水と塩加減、熟成時間によって生まれます。うどんづくりは材料の状態や気候に大きく左右されるため、季節ごとに材料の比率を変えたり、熟成時間を調整したりする必要があります。つねに最高の麺を打つため、職人たちは五感を研ぎ澄まし、素材と対峙するのです。
 それだけの手間ひまをかけながらも、多くの店では「たくさんの人に讃岐うどんの良さを知ってほしい」と値頃な価格でお店に出しています。
 庶民の味ともいえる讃岐うどん、地元・埼玉にも本場の味を堪能できる店があります。
訪ねてみたい加須の名店
讃岐うどん 條辺元プロ野球選手の店主がつくる打ちたて、茹でたての絶品うどん

 店主の條辺さんは徳島出身。巨人軍で投手として活躍していましたが、引退後、幼い頃から親しんでいた讃岐うどんで身を立てることを決意。香川で2年間修行を積み、2008年4月、独立・開店しました。
 麺は作り置きせず、来客状況を確認しながら、その都度、熟成させた生地をのばし、切っていきます。打ちたて、ゆでたての麺が、美味しさの秘密。メニューは、冷やしうどん3種と、“わかめ”“かけ”の温うどん2種とシンプルですが、今後さらに充実していく予定。新しい味の登場も楽しみです。

左/店主の條辺さん。中/シンプルなかけうどんは、うどんそのものの美味しさが引き立つ。380円。トッピングの天ぷらは100縲鰀120円。右/コシの強さが自慢のつけうどん。400円。

所在地 ふじみ野市上福岡1-7-9
電話 049-269-2453
アクセス 電車/東武東上線・上福岡駅より徒歩3分
営業時間 7時縲鰀15時
定休日 火曜
駐車場 無(近隣に有料パーキング有)
讃岐うどん 大手前こだわりの素材が生み出すコシのある本場の味

 本場香川から取り寄せた小麦粉・丸香特雀、地下200メートルからくみ上げた地下水、内モンゴル産の岩塩。素材にこだわった大手前のうどんは、しっかりゆでられているのにコシがあり、麺だけで十分美味しい、まさに本場の味です。
 寒い季節には、ごぼうや里芋などを5時間かけて煮込んだ、けんちんうどんがおすすめ。薬味におろししょうがを加えるのが大手前流とか。意外な組み合わせに思えますが、もっちりした麺にすっきりしたしょうがの香りが絡み、絶妙の味わい。体の芯から温まる一品です。

左/「美味しいものを安く楽しんでほしい」とご主人。中/冬に一番人気のけんちんうどん。お客様全員がこれを食べている日もあるとか。600円。右/店舗外観は、店主の人柄を現すようにウッディで温かなイメージ。

所在地 川越市元町1-8-25(川越市役所前)
電話 049-225-0045
アクセス 電車/西武新宿線・本川越駅より徒歩25分 
バス/川越駅前から市役所経由のバスに乗車、市役所前交差点下車すぐ
営業時間 11時30分縲鰀15時30分
定休日 日、第2、4土曜(祝日の場合は営業)
駐車場 無(近隣に有料パーキング有)
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加須 サトヱ記念21世紀美術館
“日本庭園と彫刻と絵画の美術館”がキャッチフレーズの美しい美術館。6000平方メートルに及ぶ敷地の中には、季節の自然や花々に彩られた庭園と、木のぬくもりを感じる建物が調和しています。
 庭園には、20点にのぼる彫刻作品が点在し、散策しながら楽しめます。
 寒い時期は、充実した館内鑑賞もおすすめ。秋田杉を基調とした落ち着いたエントランスを抜けると、彫刻展示サロンやテーマごとの絵画常設展などを、ゆったりとした雰囲気の中で味わうことができます。2009年2月1日まで、『埼玉ゆかりの芸術家展』開催中。
 
 
所在地 加須市水深大立野2067
電話 0480-66-3806
アクセス 電車/東武伊勢崎線・花崎駅南口より車で5分 車/東北道加須ICより8分
営業時間 10時縲鰀17時(7月縲鰀9月は17時30分まで開館)
入館料 一般700円/高・大学生500円/小・中学生300円
休館日 月曜(祝日の場合は翌日)
駐車場 60台
いなほの湯
 近隣住民の人々に親しまれている加須市・騎西町衛生施設組合余熱利用のスパ施設です。36度前後のお湯の中での運動浴で、心も体もリフレッシュ。
 歩行浴打たせ湯、寝ころんだままの気泡によるマッサージなど、全身の代謝機能をアップする温浴設備が充実。また、小さな子どもでも楽しめる、水深40センチのチャイルドバスもあるので、家族そろって利用できます。
 館内には、和洋中楽しめるレストランや、ボディケア、フットケアのコーナーもあり、休日のリラックスには最適の場所です。
 
 
所在地 加須市大字馬内1800番地1
電話 0480-63-1126
アクセス 電車/東武伊勢崎線、加須駅より車で5分 車/東北道加須ICより10分
営業時間 平日10時縲鰀22時30分
土日祝日10時縲鰀23時
入館料 一般500円/子ども300円/未就学児無料
休館日 火曜(祝日の場合は翌日
駐車場 74台
ふじみ野市立歴史民俗資料館
上福岡市立歴史民俗資料館
 旧石器時代から中世までの考古資料をはじめ、郷土に伝わる民俗資料や歴史資料を収蔵した資料館です。縄文時代のコーナーには、市内で出土した約5000年前の土器などが展示され、上福岡の歴史を感じることができます。
 明治15年当時、福岡村・中福岡村・福岡新田にあった学校・三福学校の復元模型や教育関係資料を展示する「シンボル展示」、新河岸川舟運や手づくりほうき、農耕など、地元の文化や生活を紹介する「テーマ展示」などが常設で展示されています。また、特別展や郷土の歴史や文化が学べる講座なども随時開催中。
 
 
所在地 ふじみ野市長宮1-2-11
電話 049-261-6065
アクセス 電車/東武東上線・上福岡駅より徒歩20分 車/関越自動車道所沢ICより40分
営業時間 9時縲鰀16時30分
入館料 無料
休館日 月曜(祝日の場合は翌日)
駐車場 6台
いなほの湯
 小江戸・川越を象徴するのが蔵造りの街並。その街並が誕生した歴史や、蔵造りの建物の特徴などをわかりやすく紹介しています。この資料館で建物の見どころをチェックしてから、蔵造りの街並みを見学すれば楽しさも増すでしょう。
 資料館の建物自体も、もちろん蔵造り。幕末に商いを始めた煙草卸商の小山文造が建てた土蔵造りの店がそのまま残されています。近くには、時の鐘や菓子屋横町、川越まつり会館など、川越を代表するスポットが多くあり、1日たっぷり楽しめます。
 
 
所在地 川越市幸町7-9
電話 049-222-5399(川越市立博物館)
アクセス 電車/西武新宿線本川越駅から徒歩25分 バス/東武東上線・JR埼京線川越駅から、東武バス一番街下車
営業時間 9時縲鰀17時(入館は16時30分まで)
入館料 一般100円/大学生・高校生50円
休館日 月曜、第4金曜(祝日の場合は開館)、祝日の翌日、年末年始(12月28日縲鰀1月4日
駐車場 無(近隣に有料パーキングあり)
まだまだあります!KONDOグループ社員のイチオシ店
加須 五家宝 ヘルシーで、昔なつかしい味
 加須うどん発祥のスポットともいうべき、不動ヶ岡不動尊總願寺の門前で、140年前から売られていた伝統のある干菓子、五家宝。国内産の餅米を、砂糖と水飴で練り上げ、黄粉をまぶしただけのシンプルな作りで、とってもヘルシー。昔なつかしい、ほんのりとした甘さは、疲れたときにホッとひと息つかせてくれます。
販売店
●武蔵屋本店 加須市不動岡2-6-44
電話0480-61-0172
●清見屋(有) 加須市不動岡2-6-45
電話0480-61-0653
●青木屋本店 加須市不動岡3-2-14
電話0480-61-0728
加須 五家宝 ヘルシーで、昔なつかしい味
 上福岡一帯は、かつては座敷箒の産地として全国にその名を知られていました。しかし現在では箒職人は激減し、材料を生産する農家もなくなっています。唯一、伝統の技で箒をつくり続けているのが、永倉正三商店の永倉一男氏です。一本一本手づくりされる箒は、丈夫で手になじみます。ただし生産本数が限られるため、購入希望のさいは事前連絡が必要です。
販売店
●永倉正三商店
電話049-263-4980
加須 五家宝 ヘルシーで、昔なつかしい味
 江戸時代、さつま芋の産地として知られていた川越。残念ながら現在は、地元のさつま芋収穫高は少なくなりましたが、さつま芋を原料とした様々なお菓子が多くの名店で販売されています。スライスした芋を焼いて砂糖をまぶしたせんべいやアイスクリームなど、種類も豊富です。(写真はくらづくり本舗)
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●亀屋本店 川越市仲町4-3 
電話049-222-2052
●(有)くらづくり本舗久保町本店 川越市久保町5-3
他、芋菓子は多くの店舗で販売されています。

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