Vol.3 ほかにもあるある!人気の名物うどん

うどんすき竹國 新狭山店煮込んでも崩れないうどんに具材の旨味を凝縮

 寒い季節に体を温めてくれる料理といえば、お鍋。そこにうどんを入れて楽しむうどんすきは、コシのあるうどんだからこそ、楽しめるもの。
 お店によって具材はまちまちですが、エビやカニなどの魚介類、鶏肉、野菜などとともにじっくりと煮込まれたうどんは、さまざまな旨味が凝縮され、とっても深い味わい。
ただ、うどんによっては煮込み過ぎるとのびてしまったり、崩れたりして本来の味が壊れてしまうこともあります。煮崩れしないうどんがおすすめです。
 埼玉で、この美味しさを楽しむなら、竹國 新狭山店があります。地元製麺所直営の同店は、狭山地域初のうどんすきのお店。もちろん麺には、特別のこだわりがあります。
 おすすめのうどんすきコースで使用される麺は、独自の技術でつくった専用うどん。長時間煮込んでも崩れず、滑らかな食感が楽しめます。
 ダシと具材にもこだわりがあります。自社工場で作られる秘伝のダシは、すっきりとした味わいで、うどんの味を引き立てます。具材は、新鮮な魚介と季節の野菜を中心に厳選したものばかり。
 寒い冬には、体の芯から温まる鍋料理で、うどんがさらに美味しくなりそう。ご家庭でもチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

 

左/前菜からお造り、天ぷら、うどんすきなどが楽しめるうどんすきコースは2250円縲怐i写真は2950円のコース)。右上/落ち着いた雰囲気の和風の店内で、くつろぎながら料理が楽しめる。 下/温かいうどんすきに合う、日本全国の名酒がズラリ。

所在地 狭山市下奥富635
電話 04-2955-6166
アクセス 西武新宿線新狭山駅より徒歩15分、無料送迎車あり(要電話連絡)
営業時間 11時縲鰀23時(LO22時30分)
定休日 月曜(祝日の場合は営業)
駐車場 15台
鴨汁うどん一茶庵鴨の歯ごたえと脂の旨味は、太めのうどんと相性バツグン

冬場に人気のうどんメニューに、肉汁うどんがありますが、そもそもは鴨汁うどんが始まりでした。鴨肉の甘味のある脂身が、うどんにからまる美味しさに、人気が集まったのが今から40年ほど前。以来、希少な鴨肉の代わりに、豚肉や鶏肉を使用した肉汁うどんを、多くのお店がメニューに掲げるようになりました。
 埼玉独特のしょう油ベースのうどんのつゆに、鴨はとても相性がよく、太めのしっかりしたうどんにも負けない味をつゆに引き出すことができます。
 埼玉で“鴨汁うどんの元祖”として知られる一茶庵では、ネギ、ささがきごぼう、しめじなどを合わせた温かい鴨汁に、つるりと喉越しのいいうどんを合わせた「鴨汁うどん」が人気です。もとは、調理人たちの賄い料理だったというこの品は、今ではお店のランチの顔になっています。
 この店でもう一つ人気なのが、「鴨うどん浄饌」。鴨と魚貝、そして通常の2倍ほどの太さのうどんが主役のお鍋です。鍋でうどんといえば、“シメで”という感覚が強いのですが、この極太うどんは別格。ここではうどんも他の具材と同じように、最初から鍋に投入。しっかりと煮込んで、一緒にいただきます。もちろん、煮込んでも煮崩れせずに、コシはしっかり。この極太うどんに魅せられて、都内から通うお客さんで、いつも賑わっています。

 

左上/定番の鴨汁うどんは、一人前300グラム以上でたっぷり満足。945円。 左下/鴨うどん浄饌は20種類以上の豪華な具材で一人前3360円とお値打ち。二人前より受注。

所在地 さいたま市南区南浦和2-12-8
電話 048-881-0327
アクセス JR京浜東北線南浦和駅より徒歩5分
営業時間 11時30分縲鰀14時30分
17時縲鰀21時(売り切れ次第閉店)
定休日 不定休(電話で確認を)
駐車場 5台
 
加須 サトヱ記念21世紀美術館

「お店のうどんは美味しいのに、自分でゆでると、なんだかうまくいかない・・・」
そんなことはありませんか?
ご家庭でうどんを召し上がるときでも、ちょっとしたコツを押さえれば、
ツルツルシコシコの食感が生まれます。

たっぷりのお湯に泳がせて

生うどん
伸ばして切った状態のものに、打ち粉をして売っているのが、生うどんです。
本格的な味をご家庭でも楽しめますが、ゆで方を失敗すると、ベタッとしてしまうので、気をつけましょう。
〈コツ1〉
まずは、打ち粉をふるい落とします。打ち粉がつきすぎたままだと、お湯にも粘りが出てしまいます。
〈コツ2〉
お湯はたっぷり用意します。お湯が足りないと、麺に含まれる塩分が抜けず、しょっぱいうどんになったり、ゆでムラがある生煮えのうどんになってしまいます。目安としては、麺100グラムに対して、熱湯が1リットル以上。沸騰したお湯の中でうどんが自由に踊るくらいの余裕が必要です。
〈コツ3〉
麺をほぐしながらお湯に入れ、ゆっくりかき回しながら浮かせます。このとき、差し水はしないこと。吹きこぼれないように火加減をしながら、一定の温度でゆでていきましょう。
〈コツ4〉
ゆで上がったら手早く冷水にさらし、よくもんでください。ゆで上がりの状態を保つだけでなく、麺が引き締まって、コシを作ります。

乾うどん
日持ちがよく、食べたいときに手軽に楽しめる乾うどん。上手にゆでれば本格的な味がしっかり味わえます。
〈コツ1〉
たっぷりのお湯で、吹きこぼれに注意しながら強火でゆでます。麺同士がくっつかないように、よく注意しましょう。
〈コツ2〉
ゆで上がったら、冷水を十分にかけながら、よくもみ洗いします。ここでしっかり洗うことで、美味しさがぐっと際立ちます。
〈コツ3〉
かけうどんの場合でも、しっかりと水洗いして、水切りした麺を、熱いだし汁の中へ入れると、コシのある状態にでき上がります。

鍋のうどん
お鍋のシメでいただくうどん。具材のだしがよく効いたつゆで煮込んだ味は、また格別ですね。
〈コツ1〉
うどんをゆでるタイミングは、鍋に入れる直前がベスト。どうしてもあらかじめゆでておきたい場合は、固めにゆで、麺がほぐれるよう氷を2、3個乗せておきましょう。水でほぐすより麺が引き締まります。
〈コツ2〉
鍋の具材が少なくなってきて、ダシが出きったタイミングで麺を入れるのがベター。この時、鍋の水分は煮詰まって少なくなり、つゆの味が濃くなっています。味つけしていないダシ汁を足して、つゆの味をととのえてからゆでましょう。
〈コツ3〉
早めに鍋にうどんも入れてしまう場合は、火を弱めにし、つねに鍋を煮立たせないように注意してください。
材料はシンプルなのに、どうしてうどんは美味しいの?
 地域によって、いろいろ種類はあるけれど、うどんの材料はみな共通しています。小麦粉と水と塩の三つ。いたってシンプルなのです。なのに、どうしてこんんなにバラエティに富み、そして飽きのこない美味しさなのでしょうか。
 何度も言うまでもありませんが、うどんのうまみはコシと喉越し。つまり噛んだときのモチモチとした弾力性と、つるりと滑らかな表面の食感なのです。これらを引き出しているのは、小麦粉の成分であるでんぷんとグルテン、そして決め手はそこに含まれる塩にあります。
 塩は、グルテンなどを引き締め、水だけで小麦粉を練ったときよりも、ずっと固く強くします。だから、うどん独特のモチモチシコシコ感や、つるっとしたプリプリ感が生まれるのです。
 塩のパワーは、なかなかに大きいのです。
冷凍うどんのコシが強いのはなぜ?
スーパーなどでおなじみの冷凍うどん。
 

冷凍うどんはプリプリのゆで上がり

 
冷蔵保存のゆで麺と比べると、「コシがあるな」と感じたことがあ る方はいませんか? じつはそれにはワケがあるのです。 コシが一番強いのは、麺をゆでた直後の状態です。ゆでたてのうどんの表面は、水分含有量が約80%、それに比べて中心は約50%に保たれています。 この水分量は、ゆでてから時間が経てば経つほど差がなくなります。いわゆる「のびた状態」になるわけですが、冷凍うどんは、ゆでた直後の水分量のまま、特別な技術で急速冷凍させてしまうため、ゆで上げ直後の状態で保たれているわけです。
 と言っても、「なるほど、うどんは冷凍しておけばいいんだ」と早合点はご注意。家庭の冷凍庫では瞬間冷凍は不可能なため、なかなかうまくいかないようです。
関東風vs関西風どっちのつゆがお好き?
 関東と関西のうどんで一番違うのは、つゆ。関東風が濃く黒いのに比べ、関西風は薄くて、うどんが透けて見えるようなつゆですね。
 見た目だけでなく、材料や作り方ももちろん違います。
 関東風の材料は、濃口しょう油とみりん、砂糖を煮立てた“かえし”に、かつお節を使っただし汁を合わせる濃厚なもの。しょう油の香りとみりんのコクが、なんとも言えない食欲をそそります。作り方のコツは、食べ方によってかえしの熟成度を変えること。かけうどんの場合は、2縲怩R日寝かせてまろやかにしたかえしを、つけうどんの場合は、3縲怩V日ほど寝かせて辛みとコクがより増したかえしを使うと本格派の味に。
 対する関西風は、昆布をベースにしただし汁に薄口しょうゆ、みりん、塩などで味をととのえます。大汁には、アジやうるめなどの複合節を使っても、深い味わいが出ます。関西風は繊細な味付けなので、だし汁を作るときにちょっと贅沢をして、ミネラルウオーターを使ってみてもいいでしょう。意外なほど美味しさが引き出されます。
薬味をたくさん用意して、美味しくヘルシーに
 薬味は、昔からうどんに欠かせない脇役ですね。ネギやみょうが、しそ、しょうがなど、薬味に使われる食材は、“和製ハーブ”とも称されるヘルシー食品です。抗酸化作用や消化機能の向上など、体にうれしい作用がたくさん含まれているのです。
 こうした薬味を一緒にいただくのは、美味しいだけでなく、うどんをバランスのとれた一品に変える、かしこい食べ方。ぜひさまざまな薬味の働きを知って、うどん料理に活用してください。
ネギ
食欲増進、消化機能向上、疲労回復、風邪の症状の軽快など
しそ
殺菌・抗菌作用、食欲増進、免疫力向上、貧血予防など
しょうが
殺菌・抗菌作用、整腸作用、血行改善、発汗・新陳代謝促進など
海苔
整腸作用、美肌効果、疲労回復など
大根おろし
殺菌・抗菌作用、食欲増進、消化機能向上など

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