四世代・7人がくつろいで過ごせる「和」テイストの家

お婆様、ご両親、ご夫妻、二人の息子さんという、四世代・7人家族の田畑さんのお宅。大家族がくつろいで過ごせる家であるために、「やはり日本人なので、くつろぐとなると、畳の床に腰を落ち着けられるのが一番」というご主人。家族全員がくつろぐ和風のリビングと、奥様がご自宅で日本舞踊を教えていることから、「和を取り入れた家」というのが、こだわりの家づくりの出発点だったそうです。建て替えられる前は、1階が駄菓子店になっていて、その奥に居間があり、「昼間でも陽当たりが悪く、薄暗かった」のだとか。このため、新しいお宅は天井に採光窓を設置するなど、「明るさ」にこだわったそうです。

お婆様、ご両親、お子さんの部屋は、陽当たりのよい3階に。お婆様の上り下り、今もご自宅で電気回路の基板加工をお仕事として続けておられるご両親の荷物の上げ下げも、エレベーターを設置したおかげで快適。あまり例のない和風3階建ての外観デザインに、1階部分はダークグレイの落ち着いた外壁タイル、2階・3階部分にウッド調を取り入れた明るく軽い色目を使うことで調和させました。くつろげる空間づくりに成功したためか、少年野球のコーチをしているご主人の仲間、お子さんのお友達など、多くの人が集うお宅となっているようです。現代建築らしく機能的な空間に、和のもつあたたかさ・やさしさが感じられるお宅です。

「畳に腰を落ち着けられる」リビング

田畑家のいちばんのこだわりは、やはり、四世代7人の大家族全員がくつろぐことができるリビング。
リビングを2階に設けたことで得られた明るい空間は、日中はカーテンを空けていることにより、陽光が燦々と降り注いで開放的。「1階だと、通行人などの目を気にしなければなりませんが、2階なので、人目を気にする必要がないんです」と田畑さん。

2階の広々としたリビングは、ご家族7人全員が腰を下ろしても、ゆとりが感じられるだけのスペース。畳の床はもちろんですが、「和」の雰囲気を大切にして、収納も家具づくりを行っておられる親戚に頼んだ特注品です。
「和」リビングに隣接するキッチンはカウンターバー形式。忙しい朝は、各自が自分のペースに合わせ、ここで朝食を取るのだとか。ライフスタイルを考えた機能性も満たした快適なつくりとなっています。

明るい3階の居室。エレベーターで上り下りも楽々

3階には、お婆様、ご両親、二人の息子さんの部屋。天井に採光窓を設置することにより、明るい空間を実現しました。周りに高い建物がないので、広い空と街なみを見渡すことができ、お婆様にとっても、健康的で快適なお部屋となっているようです。

一般的には、階段で上り下りしなくてはならない上層階に、お年寄りの部屋を設けると、なかなか大変なことになりますが、それを解決してくれたのがエレベーター。
ご両親は、今もご自宅で電気回路の基板加工のお仕事を続けておられるそうですが、これまた、通常なら荷物の運搬が大変なため、作業場ともなるお部屋を1階に設置しなければならないところ。しかし、エレベーターのおかげで、そうした荷物による制約を受けずにすんでいます。

びさいどが田畑さんのお宅を訪れたのは、晴れわたった暑い夏の日でしたが、この日、お父様は陽当たりのよい部屋で、高校野球をテレビ観戦してくつろいでおられました。

1階では奥様が日本舞踊教室

1階は、ご夫妻のお部屋である畳の和室と、奥様が教えておられる日本舞踊の舞台となるフローリングの和室。田畑さんのお宅は、廊下などもフローリングとなっていて、木のあたたかみが感じられる作りとなっていますが、このフローリングの和室は、踊るときの足の感触に配慮し、廊下などに使われている木材よりもやわらかいものを選択しています。
日本舞踊の教室として使うときは、畳の部屋とフローリングの部屋の間の仕切りを開放。日本舞踊教室として使うことを考えて作った立派な空間となっています。

ちなみに、フローリングの部屋の扉の向こうは小道具などを収納するユーティリティスペース。雑然とした印象のもとになるモノはこちらに放り込んで、生活感を感じさせない、落ち着いた「和」空間を実現しています。


所在地/ふじみ野市富士見台
入居/平成15年10月
設計・施工/近藤建設

今回の物件担当者から一言
近藤建設株式会社
営業
沢田博

ご主人の田畑様は、ガスの配管工事のお仕事をされていて、多くのお宅をご覧になっておられ、詳しい知識もお持ちでした。そのため、基本的なプランは全て、田畑様がお考えになられました。そのプラン実現のため、田畑様と二人三脚で、細部の仕様、材質などをお話し合いの上、決めていきました。お客様のイメージを実現するお手伝いをさせていただき、私たちも大変喜んでおります。