随所にこだわって実現した三世代円満の和風住宅

斉藤さんは代々続く老舗の米穀店「斉藤喜兵衛商店」を営んでおられます。そのお宅は、重治さんご夫婦と、ご子息である隆浩さんご夫婦、そして3人のお子さんの7人家族です。以前のお宅は先代が昭和33年に建てられたもの。
「木の家は耐久性に優れ、時間とともに味わいを増していくことから、なかなか建て替えの決断ができなかった」のだとか。
小学生のお孫さんから、「自分の勉強部屋がほしい」とねだられたこと、お知り合いから、「新しい家は奥さんへのご褒美」などと言われたこともあって、3年前に重治さんは建て替えを決断したそうです。
そしてそこからは、夢の住まいづくりのため、東奔西走。住宅展示場や新築の現場見学会に精力的に足を運び、こだわりポイントの研究をされました。
一番のこだわりポイントは、広い玄関。前の家にはきちんとした玄関がなかったので、ぜひともほしいという玄関の広さ・奥行き感を実現しました。「もう工事が進んでいる段階で、もっと玄関は広くしたいと注文を出し、改めて作り直したんです」(笑)と斉藤さん。また、2階への階段がリビングの裏にあるのは、学校から帰ったお孫さんが2階の自室に直行し、こもってしまわないようにとの配慮。冬暖かく、夏涼しい断熱材入りの壁、風通しのよさを考え抜いた間取り、たっぷりある収納、そしてオール電化、バリアフリー…。快適な空間で笑顔の絶えない7人家族の団らんの時間に、「大満足」とおっしゃる斉藤さんご一家です。

お孫さんが、部屋に閉じこもってしまわない家に

すでにお伝えした通り、斉藤さんのお宅では、学校から帰ったお孫さんが、2階の自室に直行し、こもってしまわないように、2階への階段がリビングの裏に設けてあります。しかし、それだけではありません。お孫さんの各部屋は広いベランダごしに様子を窺うことができ、お子さんが部屋で何をしているか、ご両親の目が届くようになっています。また、部屋は勉強や遊び、趣味のための自分空間で、寝室は、隆浩さん家族5人一緒、というこだわりも。

そのほか、細部にまでこだわりがいっぱい

例えば、トイレは、床暖房が施され、大家族が不自由を感じないよう、男女別に。また、消臭・抗菌作用があるスギ材のおかげで、清潔かつ快適に保たれています。
また、壁には、断熱材が施されていて、冬、暖かく、夏、涼しい。
キッチンは、使い勝手がいいように、食器の収納スペースがたっぷり。もちろん、オール電化。リビングは、和のスペースと洋のスペースがあり、ふだんはつながっているのですが、必要なときには、全て仕切れるようになっています。
このように、細部にまでこだわりがいっぱいのお宅に、大満足という斉藤さん。「家族の断絶」が叫ばれる昨今ですが、お孫さんも、ふだんは自室ではなく、1階のリビングでくつろぎ、家族の会話も活発だという斉藤さんのお宅。家庭円満は、本当に素晴らしいことだと、改めて感じさせられました。


所在地/富士見市渡戸
完成/平成18年4月
設計・施工/近藤建設